平均は、真ん中ではありません。
保育士の給料の平均は271,400円だと、どのサイトにも書いてあります。ただこの数字は、一部の高い人に引っ張られて上がっています。実際に真ん中にいる人がいくらもらっているかは、平均からは分かりません。
国の統計には、保育士の給料を金額の幅ごとに区切って、それぞれ何人いるかを数えた表があります。それを使えば、真ん中の人の金額も、自分が下から何番目あたりかも出せます。
結論から書きます。保育士の給料の中央値はおよそ249,000円。最も人数が多いのは22万円台で、全体の16.6%です。ここでいう給料は、残業代を抜いた毎月の支給額です。
保育士の給料の中央値は249,000円です
中央値というのは、全員を金額の低い順に並べたとき、ちょうど真ん中に来る人の金額のことです。平均のように一部の高い人に引っ張られません。
国は中央値そのものを公表していないので、金額の幅ごとの人数から計算しました。
金額の低い方から数えて、24万円未満に43.4%、26万円未満に57.6%の人がいます。ちょうど50%になるのはその途中なので、この区間の中で按分するとおよそ249,000円になります。
平均の271,400円と比べると、22,400円低いことになります。平均より中央値の方が低いのは、上の方に金額の高い人が伸びているためです。
保育士え、じゃあ平均より下でも普通ってこと?



そうです。平均を下回っていても、半分より上にいる場合があります。249,000円より上なら、上半分にいることになります。
女性の保育士25,599人分の集計です。金額は所定内給与額、つまり残業代や休日出勤の手当を抜いた、毎月きまって支払われる分になります。ご自身の給与明細と比べるときは、基本給と固定的な手当を足した額で見てください。
保育士の給料で最も多いのは22万円台
金額の幅ごとに人数を並べると、どこに人が集まっているかが見えます。
| 毎月の給料 | 人数の割合 | だいたいの人数 |
|---|---|---|
| 180,000円未満 | 4.2% | 1,072人 |
| 180,000〜199,900円 | 9.3% | 2,391人 |
| 200,000〜219,900円 | 13.3% | 3,403人 |
| 220,000〜239,900円 | 16.6% | 4,237人 |
| 240,000〜259,900円 | 14.2% | 3,638人 |
| 260,000〜279,900円 | 11.8% | 3,024人 |
| 280,000〜299,900円 | 9.3% | 2,371人 |
| 300,000〜319,900円 | 6.1% | 1,561人 |
| 320,000〜339,900円 | 4.3% | 1,109人 |
| 340,000〜399,900円 | 6.2% | 1,585人 |
| 400,000円以上 | 4.7% | 1,207人 |
最も多いのは22万円台から23万円台の層で16.6%。次が24万〜25万円台の14.2%です。20万円台から29万円台までに、全体の65%が入っています。
この山の形が、保育士の給料の実態です。平均の271,400円は、実は人数が最も多い層より5万円ほど上にあります。



うち22万だから、いちばん多いところにいるんだ



はい。珍しい金額ではありません。ただ、そこから上がっていくかどうかは園によって差があります。
保育士の給料で、あなたはどのあたりにいますか?
金額を入れると、下から何%の位置にいるかが分かる表です。給与明細の基本給と固定的な手当を足した額で見てください。
| あなたの給料 | 下から数えた位置 | 言いかえると |
|---|---|---|
| 180,000円 | 下から4% | 全体でもかなり低い |
| 200,000円 | 下から14% | 下から7人に1人 |
| 220,000円 | 下から27% | 下から4分の1あたり |
| 240,000円 | 下から43% | 真ん中より少し下 |
| 249,000円 | 下から50% | ちょうど真ん中 |
| 260,000円 | 下から58% | 真ん中より上 |
| 280,000円 | 下から69% | 上から3割 |
| 300,000円 | 下から79% | 上から5人に1人 |
| 320,000円 | 下から85% | 上から7人に1人 |
| 340,000円 | 下から89% | 上から1割 |
| 400,000円 | 下から95% | 上から20人に1人 |
30万円を超えている保育士は、全体の21.3%です。5人に1人しかいません。40万円以上になると4.7%で、20人に1人です。



30万超えてる人って、そんなに少ないんだ…



残業代を抜いた金額なので、そう見えます。残業代や手当を含めた支給額なら、もっと多くの人が30万円を超えています。
保育士の給料で、平均と中央値がずれる理由
平均271,400円に対して、中央値は249,000円。22,400円の差があります。
これは金額の高い方に少数の人が伸びているためです。表を見ると、下は18万円あたりで止まっているのに、上は40万円以上まで続いています。低い方には限界があり、高い方には限界がない。この形になると平均は中央値より高く出ます。
正直なところ、「保育士の平均年収は396万円」という数字を見て自分と比べるのは、あまり意味がありません。平均より下でも真ん中より上、ということが普通に起きるからです。
比べるなら中央値の249,000円か、この記事の位置の表を使ってください。
保育士の給料の中央値についてよくある質問
- 保育士の給料の中央値はいくらですか?
-
およそ249,000円です。残業代を抜いた毎月の支給額で、女性の保育士25,599人分の集計から算出しました。国は中央値そのものを公表していないため、金額の幅ごとの人数から計算しています。
- 平均と中央値はどちらを見ればいいですか?
-
自分の位置を知りたいなら中央値です。平均は金額の高い一部の人に引っ張られて上がるので、平均を下回っていても真ん中より上ということが起こります。
- 保育士の給料で最も多い金額はいくらですか?
-
22万円台から23万円台の層で、全体の16.6%を占めます。次に多いのが24万〜25万円台の14.2%です。
- 保育士で月30万円をもらっている人はどれくらいいますか?
-
残業代を抜いた金額で30万円を超えているのは全体の21.3%、5人に1人です。40万円以上は4.7%で20人に1人になります。
- 年収の中央値も分かりますか?
-
国の統計に年収の分布は公表されていないため、正確な年収の中央値は出せません。毎月の給料の中央値249,000円に12か月分と賞与を足すと、おおよその目安にはなります。
まとめ
- 保育士の給料の中央値はおよそ249,000円。平均271,400円より22,400円低い
- 最も人数が多いのは22万円台から23万円台で16.6%。次が24万〜25万円台の14.2%
- 20万円台から29万円台に全体の65%が入っている
- 30万円を超えているのは21.3%で5人に1人。40万円以上は4.7%
- 平均を下回っていても、真ん中より上にいることがある
平均と比べて落ち込む必要はありません。比べる相手を中央値に変えるだけで、見え方が変わります。
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出典:「令和5年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)を加工して作成/出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/)



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