保育士7年目になると月4万円の手当が付く。そう説明している記事がたくさんあります。
その説明は、令和6年度までの話です。
令和7年度に処遇改善等加算が一本化され、「1人以上に月額4万円を配ること」という決まりがなくなりました。いまは1人4万円を上限として、園の判断で配る形になっています。
この記事では、7年目で何が変わるのか、そして月4万円が付かないときに何を確認すればいいのかを書きます。
保育士7年目の給料は月251,600円です
経験5〜9年の数字を置きます。7年目はこの区分に入ります。
| 経験年数 | 毎月の給料(所定内) | 年間賞与 | 推定年収 |
|---|---|---|---|
| 1〜4年 | 236,700円 | 609,200円 | 345.0万円 |
| 5〜9年 | 251,600円 | 647,500円 | 366.7万円 |
| 10〜14年 | 259,800円 | 723,600円 | 384.1万円 |
1〜4年から5〜9年で、月給は14,900円しか増えていません。5年働いて月1万5千円です。
もし月4万円の加算が付いていれば、この差は3倍近くになります。7年目で給料が伸びるかどうかは、この加算が付くかどうかでほぼ決まります。
保育士同期で給料が全然違う子がいるんだけど、それが理由なの?



その可能性は高いです。月4万円は年間で48万円になります。同じ園で同じ年数でも、任命されているかどうかで年収が48万円変わります。
副主任保育士・専門リーダーになる条件
旧制度でいう加算Ⅱの上位区分です。条件は3つあります。
- 経験年数がおおむね7年以上あること
-
こども家庭庁の資料の表現は「おおむね7年以上」です。保育士としての経験年数で見るので、園を移っていても通算されるのが原則です。
- キャリアアップ研修を修了していること
-
副主任保育士はマネジメント研修+3分野以上、専門リーダーは4分野以上が目安とされています。分野の数が多く、修了までに数年かかることがあります。
- 園から任命されること
-
副主任保育士、専門リーダー、またはそれに準ずる職位や職務命令を受けている必要があります。令和7年度からは、年度内に研修を修了して副主任等に準ずる職位や職務命令を受けている人も配分の対象に含まれるようになりました。
令和7年度に何が変わったのか
変更点を整理します。
| 項目 | 令和6年度まで | 令和7年度から |
|---|---|---|
| 制度の形 | 加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲが別々 | 一本化して基礎分・賃金改善分・質の向上分の3区分 |
| 月4万円の扱い | 1人以上に月額4万円の配分が必須 | 1人4万円を上限に、園の判断で柔軟に配分 |
| 配分の対象 | 副主任保育士・専門リーダー等 | 年度内に研修修了で、副主任等に準ずる職位や職務命令を受けている人も対象 |
必須だったものが上限になりました。これは大きい違いです。
園の側から見れば、1人に4万円を寄せる代わりに、何人かに1万円ずつ配ることもできるようになりました。薄く広く配れば納得する人は増えますが、7年やって研修も修了した人が月4万円をもらえるとは限らなくなったということでもあります。



研修、何年もかけて受けたのに…



研修が無駄になったわけではありません。任命の前提ではあり続けます。ただ、修了すれば4万円という約束ではなくなった。そこは正直に受け止めた方がいいです。



じゃあ何を確認すればいいの?



園が質の向上分をどう配っているかです。1人に寄せる方針か、分ける方針か。これは園ごとに違うので、聞かないと分かりません。
求人票には書いていない部分です。面接で次のように聞けます。
- 処遇改善の質の向上分を、何人にどのくらい配っていますか
- 副主任や専門リーダーの枠は、いま何人埋まっていますか
- 加算分は基本給に入りますか、それとも手当ですか
答えにくそうにする園なら、そこも判断の材料になります。
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保育士7年目の給料についてよくある質問
- 7年働けば月4万円もらえますか?
-
令和7年度からは保証されなくなりました。1人4万円を上限として園の判断で配分する形に変わっています。おおむね7年以上の経験とキャリアアップ研修の修了は引き続き前提ですが、実際にいくら配られるかは園の方針で決まります。
- 副主任保育士になると仕事は増えますか?
-
増えます。クラスを持ちながら他の職員の相談を受けたり、書類や研修の取りまとめを担当したりする園が多いです。手当の額と、増える仕事量が見合っているかは考えた方がいいところです。
- 転職すると7年の経験年数はどうなりますか?
-
保育士としての経験年数で見るので、前の園の分も通算されるのが原則です。ただし証明できる書類が要るので、退職するときに在籍証明を受け取っておいてください。研修の修了証も自分で保管しておくと確実です。
- 加算が基本給に入るか手当になるかで何が変わりますか?
-
賞与と退職金の計算が変わります。基本給に入れば賞与の計算に乗りますが、手当のままだと乗らない園があります。一本化後は、賃金改善分と質の向上分を合わせた額の半分以上を基本給または毎月決まって支払う手当で改善することとされています。
まとめ
- 経験5〜9年の所定内給与は251,600円。1〜4年からの差は月14,900円しかない
- 月4万円の加算が付くかどうかで、7年目以降の年収は48万円変わる
- 令和7年度の一本化で「1人以上に月4万円」が必須から上限に変わった
- 研修の修了は前提として残るが、修了すれば4万円という約束ではなくなった
- 園が質の向上分をどう配っているかは、聞かないと分からない
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出典:「令和5年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)を加工して作成/出典:「令和7年度以降の処遇改善等加算について」(こども家庭庁)





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