SAORIといいます。保育士資格を持っています。静岡県の、社会福祉法人が運営する認可保育園で10年間、正社員として働いていました。クラス担任も持っていました。
朝7時から夜7時まで開いている園でした。早番と遅番があって、土曜も交代で出ます。そういう働き方を10年続けた、という前提でこのサイトを書いています。
結婚をきっかけに現場を離れて、それからは子どもを育てていました。その子が小学生になって手が離れたので、そろそろ働こうと思っています。
保育士資格は国家資格です。持っていないと保育士として働けません。そして更新の必要がない資格なので、現場を離れているあいだも失効しません。ブランクがあっても、資格を持っているかぎりは保育士です。
求人サイトを開いて、手が止まりました
久しぶりに保育士の求人を見ました。10年働いていたので、条件を見ればだいたい分かるつもりでいたんです。
ところが分かりませんでした。
基本給16万円と書いてある求人があって、これが安いのか普通なのかが判断できない。賞与4ヶ月分と書いてある園があって、本当にそんなに出るのかが分からない。月給23万円と書いてあっても、その中に何が含まれているのかが読み取れない。
調べれば「保育士の平均年収は396万円です」と、どのサイトにも書いてあります。でも私が知りたかったのはそこではありませんでした。目の前にあるこの求人が、その平均より上なのか下なのかです。
それを教えてくれるサイトが、探した範囲では見つかりませんでした。
夫に相談して、このサイトを作ってもらいました
正直に書いておきます。このサイトを実際に作っているのは夫です。私はサイトの作り方を知りません。
国が毎年、保育士の給料を都道府県別や経験年数別に集計して公表していることも、夫に調べてもらって初めて知りました。ただ、公表されてはいても、そのままの表では読めるものではありませんでした。
そこで、私が求人票を見ながら「これが知りたい」と言ったことに答えられる形に、数字を組み直してもらっています。
記事を書いているのは夫、内容を確認しているのは保育士である私です。数字の読み方が現場の実感と合っているか、その説明で保育士に伝わるかを見て、違っていれば書き直してもらいます。何を載せるかも私が決めています。
このサイトで分かること
- 自分の給料が、同じ都道府県の保育士の中でどのあたりにいるか
- 経験年数が上がると、実際にいくら増えるのか。どこで止まるのか
- 求人票に書いてある賞与や基本給が、相場と比べて高いのか低いのか
- パートの時給が、その都道府県の最低賃金からどれだけ上乗せされているか
平均値だけでなく、下から4分の1の人がいくらもらっているかまで出します。国の統計にはそこまでの細かさがあります。
たとえば、私がいた静岡県はこうでした
静岡県の保育士の推定年収は397万円で、全国では9番目です。全国平均が396.9万円なので、ほぼ真ん中ということになります。
ただし中身を分けて見ると、少し違う顔が出てきます。賞与が所定内給与の3.6か月分あって、これは全国平均の2.69か月分をかなり上回ります。つまり静岡は、月々の給料は全国並みで、賞与が厚い県でした。
求人票を見ているときに、こういうことは分かりません。月給だけを並べて比べると、賞与が厚い県の求人を安いと判断してしまいます。
私は、この397万円をもらっていません
正直に書きます。私が働いていたのは20代のあいだです。金額まで正確に覚えているわけではないのですが、当時の給料がこの397万円より低かったことははっきりしています。担任を持っていても、です。
ただ、それは私の園が特別に安かったという話ではありませんでした。調べて分かりました。
静岡県の397万円は、その県で働く保育士全員の平均です。そして統計上、静岡県の保育士の平均年齢は38.9歳、平均勤続年数は8.1年です。つまりこの数字は、40歳近い人たちを含めた平均ということになります。
年齢で分けると、こうなります。全国の保育士の数字です。
- 20〜24歳 ── 推定年収 313.6万円
- 25〜29歳 ── 推定年収 370.1万円
- 30〜34歳 ── 推定年収 373.1万円
- 全年齢の平均 ── 396.9万円
20代が「保育士の平均年収は396万円」という数字と自分を比べれば、低くて当たり前です。比べる相手が違っています。
それなのに、どのサイトを見ても「保育士の平均年収は396万円です」としか書いてありません。それを読んだ20代の保育士が「私はこんなにもらっていない」と落ち込む。私がそうでした。
このサイトでやろうとしているのは、こういう話です。
年齢階級別の数字は全国のものです。保育士について都道府県と年齢を掛けた統計は公表されていないため、県別の数字と年齢別の数字は分けて示しています。
使っている統計
- 賃金構造基本統計調査(厚生労働省)── 都道府県別、経験年数別、年齢階級別の給料と賞与
- 社会・人口統計体系(総務省統計局)── 市区町村ごとの保育所の数と未就学児の人口
- 地域別最低賃金(厚生労働省)── 都道府県ごとの時給の下限
- 処遇改善等加算の要件(こども家庭庁)── 手当が付く経験年数の条件
数字を出すときは、どの統計の何年のものかを必ず書きます。加工した場合はその旨も書きます。
出典:「令和5年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)を加工して作成/出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/)
できないことも書いておきます
- 私は現場から離れています。10年働いた経験はありますが、いまの保育の現場はそのときと変わっている部分があるはずです。当時の話は当時の話として書きます。
- 個別の保育園については分かりません。園に取材はしていません。この園がいいかどうかは答えられません。
- 統計は個人の給与ではありません。同じ都道府県、同じ経験年数でも、実際の金額は園によって大きく違います。数字と自分の給与が合わないことは珍しくありません。
現場のことを書くときは、私の経験だけで断定せず、いま実際に書き込まれている保育士の声を確かめながら書きます。
収益について
このサイトは、保育士の転職サービスを紹介しています。リンクから登録や申し込みがあった場合、広告主から成果報酬を受け取ることがあります。
ただし紹介する順番を報酬額で決めることはしません。電話連絡があるかどうか、対応エリア、どこまでやってくれるか。条件を並べて、読んだ人が自分に合うものを選べる形にします。合わない人には合わないと書きます。
私自身がこれから使う側なので、自分が登録したくないものを勧めることはできません。
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記事の数字の誤りのご指摘、統計の読み方についてのご質問にはお答えします。ただし個別の保育園がいい園かどうかや、ご自身の給料が適正かどうかの鑑定にはお答えできません。園への取材はしていないためです。
お返事にはお時間をいただくことがあります。